ブックタイトル森林のたより 837号 2023年6月

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概要

森林のたより 837号 2023年6月

●詳しい内容を知りたい方はTEL0575―67―1111(内線251)郡上農林事務所まで3月7日?9日に当校の技術普及係と連携してアシストスーツの体験会を行いました。アシストスーツとは重量物の運搬や歩行運動など体に加わる負担を軽減するための装置で、技術普及係がスマート農業推進センターから借りて、きのこ生産や林業でも活用できないかと体験会を開催しました。借りたアシストスーツは4種類。モーターで駆動するタイプから空気圧のみで電源不要かつ防水仕様のものもあります。価格はモーターで駆動する約120万円の商品から、動力不要の約15万円の商品まで、価格帯も様々です。どの機種も本体部を背中に背負い、大腿部をベルト等で固定して動きをアシストしてくれます。装着した感想として、重量物を持ち上げるためのものというより、長時間の中腰作業時の疲労軽減に効果があります。森林内の林業作業で荷物を上げ下げするだけの作業は少ないため、これらのアシストスーツの機能を十分に発揮させる活用は難しいと感じました。装着すると山をスイスイ登れるとか、腕で支えなくても丸太を担げるなど、林業専用のアシストスーツの開発が望まれます。写真は当校森林技術開発・支援センターの職員による体験会。遊んでいるように見えますが、真剣に情報収集しています。スマート林業通信アシストスーツ体験会●詳しい内容を知りたい方はTEL0575ー35ー2535森林文化アカデミー技術普及係またはスマート林業推進係まで36行っています。また、事務所内の大型液晶モニターは、朝8時に電源が入り、夕方5時に自動で電源が切れるまで、配車情報が表示されており、「事務所での一元管理」と「情報の見える化」が実現しました。おわりにこの木材生産流通の取組で具体的検討を行い、システムを完成することができたのは、県森連(共販所長)OBを擁するマネ協がオブザーバーとして協力していただけたおかげです。様々なアドバイスの中でも「林産と流通の2つのシステムを開発するのを1年で行うのではなく、実際に使う現場の人の理解を得るためにも2年がかりで行うことが必要である」というアドバイスが大きかったので、林業の現場の課題に取り組む際には、現場の理解を得ながらじっくり丁寧に対応することが大切であることを学びました。今回のシステム導入により、木材生産現場の「見える化」が進みました。このことにより生産流通のボトルネックが見えることで、早期に対応することができ、進捗管理の精度が上がることが期待できます。今後は、木材生産量の増加とともに、木質バイオマス発電所の稼働もあり、輸送能力の確保がさらに必要になっていきます。このシステムによりトラックの配送計画を中長期的に把握管理することができるようになり、協力いただける配送業者を増やし、輸送能力を安定確保することに期待しています。かかっている期間を1週間まで短縮出来ると考えています。配車計画については現状では、概ね1ヶ月先までしか決まっておらず、あまり計画的ではない発注を行なっており、運送会社主体で工程を決めて運搬を行なっていましたが、このシステムを導入することにより3ヶ月先までの計画と、森林組合側が主体となって工程を組んだ計画を立てることができるようになりました。配車手配についても、システム導入で配車の一元化が出来、職員労務の省力化が図れると考えています。一番省力化出来た点としては、令和3年度に開発して令和4年度より稼働している「現場素材管理・日報管理システム」で、森林技術者がスマートフォンに入力した事業地の情報と素材生産量が、毎日本所サーバーへデータが送られてきています。そのデータを深夜にCSVファイルで出力して、Web配車システムへ自動でアップロードする作業をWindowsのタスクスケジューラ(タイムスケジュール管理ソフト)で自動的に行うことにより、管理者が毎日1回スマートフォンデータの取り込みをすれば、新しい事業地の情報と最新の素材生産量が翌朝には反映されており、それを元に配車の割り振りを情報共有用本所65インチ液晶モニターMORINOTAYORI15