ブックタイトル教育医学 J.Educ.Health Sci. 第64巻 第2号 通巻 第292号

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概要

教育医学 J.Educ.Health Sci. 第64巻 第2号 通巻 第292号

小木曽加奈子,樋田小百合,渡邊美幸,山下科子,久留弥保認知症高齢患者に対するシームレスケア先ケ行ア地研・域連究特認退携で化知院・明し症支切らた高援れか構齢・目に成患退のな要者院なっ素に調いて整いる認知症高齢患者に対するシームレスケア先行研究からの下位概念調査にて新たに導き出した下位概念〈病棟看護職と在宅・【地域包括ケア病棟での調査】施設看護職との協働〉〈生活行動に着目したシームレスケア〉〈多職種や多機関との協働〉〈転帰先の療養の場に着目した〈認知症の影響〉シームレスケア〉〈患者と家族への支援〉〈多職種協働で行うシームレスケア〉〈日常生活機能に着目したケア〉〈認知症であっても必要な医療に〈急変時の対応〉繋げるシームレスケア〉⇒【外来での調査】〈地域における多職種協働のシームレスケアの実践〉〈患者の認知力に応じた外来での看護師の役割〉〈在宅療養〉〈認知症を認識したケア〉〈専門職としてのスキルアップ〉〈家族側の事情〉図1本研究における認知症高齢患者に対するシームレスケアの概念プロセス認知症高齢患者に対するシームレスケアの下位概念〈日常生活機能を高める〉〈患者・家族とともに転帰先の選択〉⇒〈多職種協働〉〈認知力に応じた関わり〉〈医療的ケアの継続〉デルファイ法で調査を行う下位概念第1回デルファイ法の結果から,修正した62質問項目から成る認知症高齢患者に対するシームレスケアに関する質問紙調査を実施した.3)第3回デルファイ法実施第2回デルファイ法の結果から,修正した36質問項目から成る認知症高齢患者に対するシームレスケアに関する質問紙調査を実施した.3.調査内容基本属性は,年齢,性別,資格(複数回答),看護職としての通算勤務年数,病院での通算勤務年数,教育機関での通算勤務年数とした.認知症高齢患者におけるシームレスケアとしては,〈日常生活機能を高める:35項目〉〈患者・家族とともに転帰先の選択:63項目〉〈多職種協働:54項目〉〈認知力に応じた関わり:32項目〉〈医療的ケアの継続:19項目〉の203質問項目とした.『最も重要である:5点』~『全く重要でない:1点』の5段階で評価した.4.分析方法基本属性は単純集計を行った.第1回デルファイ法では,質問項目は平均値,標準偏差,四分位偏差を用いた.四分位偏差は,四分位範囲の半分であり,中心付近のデータがどれくらい散らばっているのかの目安として用いる19).四分位偏差が少ないほど評価のばらつきが少なく,評価に対する合意の度合いが高いと判断できる.なお,デル13,14)ファイ法を用いた高齢者ケアの先行研究に従い,四分位偏差は,0.6未満は合意の程度が高いとし,0.6?1.0以上は中程度の合意があるとした.1.0以上の場合は,合意は低いと判断した.第2回デルファイ法では,質問項目は平均値,標準偏差を用いた.第3回デルファイ法では,質問項目は平均値,標準偏差を用いた.自由記述であるコメントは,高齢者ケア領域の教育・研究者間で検討をし,質問内容及び文章の吟味を行った.5.倫理的配慮調査対象者に対しては,口頭と文書を用いて調査依頼を行い,同意書にて同意を得た.本研究の協力・同意の有無によって職務上の不利益を被ることがないこと,研究の参加は自由意思であり,学会等で発表することなどを説明した.なお,本研究は,岐阜大学大学院医学系研究科医学研究等倫理審査委員会(承認番号28?64)の承認を得て実施した.Ⅲ.結果1.対象者の基本属性(表1)対象者の平均年齢±SDは,37.1±11.4歳であり,女性7名(87.5%),男性1名(12.5%)であった.資格(複数回答)は,看護師は8名(100.0%),介護支援専門員は2名(25.0%)な? 193 ?