ブックタイトル教育医学 J.Educ.Health Sci.　第64巻　第2号　通巻 第292号

概要

教育医学 J.Educ.Health Sci.　第64巻　第2号　通巻 第292号

訪問看護ステーション利用在宅高齢者における足病変とセルフケア行動の実態－歩行能力との関連性の分析－表3客観的な足病変の実態B（歩行できるn＝38，歩行できないn＝17）歩行できるできない項目場所n平均値±SDn平均値±SDZP値足趾間の皮膚めくれ両足合計381.05±2.13171.65±3.26?0.2450.807爪の変色両足合計383.53±3.96174.24±3.88?0.8440.399爪の肥厚両足合計382.53±3.25172.65±2.87?0.5300.596診断を受けている爪の白癬両足合計381.42±3.07171.29±3.31?0.5750.565診断を受けていない爪の白癬両足合計382.21±3.63172.24±3.33?0.4590.646まき爪両足合計381.39±1.94170.88±1.17?0.5780.564末梢骨にともなう爪の変形両足合計380.71±2.09171.35±2.62?1.1610.2462枚爪両足合計380.00±0.00170.00±0.000.0001.000その他の爪変形両足合計382.29±3.42173.53±4.14?0.8250.409足趾変形両足合計382.71±3.53175.41±4.03?2.3060.021＊ABI右足331.13±0.1591.10±0.16?0.5250.600左足341.15±0.1691.11±0.15?0.6000.548背屈の角度（°）右足3614.39±4.69812.50±5.98?1.2730.203左足3513.37±5.73712.86±10.35?1.1990.230第1足趾から第2足趾までの開き具合（cm）右足340.47±0.4650.42±0.38?0.0430.966左足330.33±0.2950.40±0.43?0.2190.827第2足趾から第5足趾までの開き具合（cm）右足240.31±0.3220.10±0.14?1.0820.279左足230.30±0.4020.00±0.00?1.3830.167※ウイルコクソン順位和検定、＊：P＜0.053．足の主観的評価（表4）足の主観的評価を平均値±標準偏差で示した。歩行できる群では，足がだるいは2.63±2.34，膝が痛いは2.76±2.40，足が痛いは2.74±2.37，足がしびれるは2.21±2.36，足が乾燥しているは2.00±1.91，足が冷たいは2.89±2.81，爪が切れないは2.45±3.26，足の底が痛いは1.42±1.60，爪と皮膚の間が気になるは，1.92±2.25であり，感じない方に傾いていた．どの項目においても両群の間で有意差は認められなかった．4．セルフケア（表5）全くやっていない項目でもっとも多かったのは，自分の足の爪にヤスリをかける（35名92.1％），次に多かったのは足にクリームを塗る（31名，81.6％），足の裏を見る（30名，78.9％），足をもんでいる（30名，78.9％）だった．自宅やデイサービスで時々足の運動をしている人はいたが，自宅では23名，60.5％が足の運動をしていなかった．また，25名，65.8％が足趾の運動はしていなかった．表4主観的な足病変の実態（歩行できるn＝38，歩行できないn＝17）歩行できるできない項目n平均値±SDn平均値±SDZP値足がだるい382.63±2.34123.33±2.57?0.8380.402膝が痛い382.76±2.40123.25±2.70?0.7140.475足が痛い382.74±2.37123.42±3.42?0.2760.783足がしびれる382.21±2.36122.08±1.98?0.0440.965足が乾燥している352.00±1.91122.08±2.07?0.0320.975足が冷たい362.89±2.81112.82±2.64?0.0570.954爪が切れない382.45±3.26121.50±1.73?0.9090.364足の底が痛い381.42±1.6091.11±0.33?0.0250.980健康と足の状態は関係あると思う314.84±2.77104.00±3.02?0.9810.326爪が肥厚してると思う343.00±3.29112.82±3.25?0.4480.654爪と皮膚の間が気になる371.92±2.2592.33±2.24?0.6460.518※感じていない（1）～感じている（10）、ウイルコクソン順位和検定、＊：P＜0.05? 174 ?