ブックタイトル教育医学 J.Educ.Health Sci. 第64巻 第2号 通巻 第292号
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教育医学 J.Educ.Health Sci. 第64巻 第2号 通巻 第292号
高齢者看護学実習における写真教材の活用目的と活用による効果報収集,アセスメント,全体像の把握を通して看護上の問題の抽出までを目標とした.そのため,実習期間を実習進度に合わせて,受け持ち利用者との最初の出会いである1実習初日とし,情報収集,アセスメントし全体像の把握をする2実習2~5日目,さらに,利用者の生活史や人間性などの理解を深める3実習2週目の3つに分け,1.よく活用した,2.少しは活用した,3.どちらでもない,4.あまり活用しなかった,5.全く活用しなかった,の5件法にて実習中での写真教材の活用状況について調査した.さらに,「写真教材を活用したことは実習においてどのように役立ちましたか」について自由記述を問うた.5.分析方法調査1及び調査2における対象者の基本属性と,調査2の実習中の写真教材の活用状況については単純集計を行った.調査1及び調査2における自由記述から得られた記述は質的帰納的分析とし,1つの内容を1記述とし,意味内容の類似性に着目してカテゴリー・サブカテゴリー化した.抽出にあたっては信頼性・妥当性を確保できるよう研究者間で繰り返し検討を重ねカテゴリーネームをつけた.6.倫理的配慮対象者に対して,演習及び実習後研究参加は自由意思であり,参加の有無による実習成績の評価には影響はないこと,個人情報の保護や学会等で発表することを文書および口頭で説明し,文書による同意を得た.なお,本研究は調査機関の倫理審査委員会の承認(承認番号:H28?33)を得て実施した.Ⅲ.結果1.学生が考える写真教材の実習での活用目的(調査1)調査1の分析対象は,同意が得られた学生表1学生が考えた写真教材の活用目的カテゴリーサブカテゴリー主な記述内容話題づくり(23)コミュニケーションを始める一つのきっかけとして活用したい写真の調べ学習をしたことでコミュニケーション手段の方法の一つになると考える会話に困ったときなどに活用したい写真教材を写真を見てもらい興味があるページの話が聞けたらいいコミュニケーション高齢者が興味を示す写真からの共通することや相手が興味をもったものから活用したい手段としたい写真の活用(17)利用者の好みや生活背景、年齢に合わせた資料を使って話を引き出したい歴史の授業では習わないような庶民的なことを話題にすることができるため、会話が弾会話が弾む(5)むと思う共通点や違い等を見つけたりして高齢者の方と触れ合うことができる利用者の理解を深めたい利用者と良好な関係を築きたい回想法の活用により良い刺激として関わりたい利用者の生活の様子を理解したい(15)時代背景を理解したい(11)利用者の思いを理解したい(4)コミュニケーションを深めたい(13)不快な思いをさせたくない(6)信頼関係を築きたい(5)昔のことを思い出す(17)回想から脳への刺激となる(7)*表の()内の数字は記述数を示す.n=123時代背景とともに高齢者の方が今まで経験してきたことを会話に交えながら話したい対象の好みや生活具合を聞き取ることができる昔の記憶は残っているため、写真を用いてその人の昔の生活、人間性が見えてくるのではないかと思った写真の中から時代背景を思い出し、懐かしい思い出などの話を聞きだしたい写真からその方たちの時代背景や物事の考え方が深く分かる高齢者が生きてきた背景から現在何を思っているかを知り、気持ちを受容していきたい高齢者の方の思いを知ったり、今の気持ちを知る際にも使用したいコミュニケーションを膨らませていけるようにしていきたい話題からどんどん話を広げていき会話を長続きさせていきたい相手の特徴を理解しながら失礼のない言葉でコミュニケーションをとっていきたい高齢者の方達も人それぞれの時代背景がある上で今の生活であるため、その見えない部分も含めた声かけの仕方、高齢者との接し方を考えたい高齢者が歩んできた時代を知り捉え考えることは高齢者の考え方、価値観、人生観等様々なところで活用でき、信頼関係を築く上で重要になる視点だと思う高齢者の方とのコミュニケーションの輪を広げ信頼関係を築きたい写真を用いることでその場面の詳細なところまで思い浮かべることができる昔を懐かしく思い出すことで高齢者の方々も若々しい気持ちになれると思う昔の出来事は思い出としてよく思い出される高齢者の方は認知力が低下してきているので、写真を用いたもので昔のことを思い出してもらって認知力の向上が図れればよいと思う回想をしていただき昔の生活を思い出すという事で少しでもリラックス、感情表出、脳の運動になると良いと考える? 160 ?