ブックタイトル教育医学 J.Educ.Health Sci. 第63巻 第4号 通巻 第290号
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教育医学 J.Educ.Health Sci. 第63巻 第4号 通巻 第290号
学童野球選手の野球技能と複合的運動課題成就能力の関係2)両足3連続跳び【跳能力】CMTテストにおける跳能力は,連続性の要素を加えて,両足3連続跳びとした.踏切線から3回連続で両足跳躍し,前方に進んだ距離を計測し評価する(図2).着地時の衝撃の緩衝のために,運動は小学校用マット(縦120cm×横240cm×厚さ5 cm)4枚を縦長につなげたものの上で行うこととした.跳躍運動の際に足の踏み込みによって前方へマットが押し出されないように,マットは粘着テープで床に確実に固定した.また,運動中の留意点として,3回連続であることを原則とするために,動作の途中に一旦停止をしないように,事前に指導した.測定は2回行い,最大値を代表値とした.検者は側方から「1・2・3」の掛け声をかけ,被験者の跳躍回数把握の補助とした.3)連続壁当てボール投げ【投能力】CMTテストにおける投能力は,連続性の要素を加え,連続壁当てボール投げとした.被験者は投球開始線から5 m離れた壁に向かってテニスボールを投げ,壁に当たり跳ね返ってきたボールをキャッチし,即時に再度投球する動作を繰り返した.30秒間動作を継続し,時間内にボールを壁に当てた回数を記録した.測定には,壁から5 m離れた場所に投球開始線を色テープで引き,さらに3 m後方には卓球用のフェンス(縦75cm,横140cm)を3枚横に配置することで,ボールが後方に逸脱した際に3 m後方でボールが停止し,運動ができるだけ早く再開できるように配慮した(図3).測定には跳ね返りがよく,小学生でも片手で握ることが可能なサイズであるダンロップ製の硬式テニスボールを採用した.測定は2回行い,最大値を代表値とした.なお,30秒間の時間計測はストップウォッチを使用した.図3連続壁当てボール投げイメージ図1ジグザグ走コース図2両足3連続跳びイメージ4.統計解析CMT成就能力と野球技能の関係を検討するために,ピアソンの積率相関係数を用いた.相関係数の関連の程度は,0.00?±0.20をほとんど関係なし,±0.20?±0.40を低い関係,±0.40?±0.70を中程度の関係,±0.70?±0.90を高い関係,±0.90?±1.00を非常に高い関係と解釈した.また,各学年のCMT成就能力の平均値の差を検定するために,対応のない一要因分散分析を用いた.主効果が認められた場合にはTukeyのHSD法による多重比較検定を行った.なお,いずれの統計解析においても本研究における統計的有意水準は5%に設定した.平均値の差の大きさの検定には,効果量(ES:Effect Size)としてCohen's dを算出した(Cohen,1988).効果量? 318 ?