ブックタイトル教育医学 J.Educ.Health Sci. 第63巻 第2号 通巻 第288号

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概要

教育医学 J.Educ.Health Sci. 第63巻 第2号 通巻 第288号

鷲見克典連適応感の尺度について,Time 1とTime 2の得点間の相関係数も示した.学習関連適応感の尺度はいずれも同程度の時間的安定性を示しており,再検査信頼性を有するといえた.学習動機づけの効果は,個々の調整スタイル及びそれらの組み合わせに対して評価をおこなった.なお,分析された回帰式すべてにおける独立変数について,最大の分散拡大係数は3.2?であり,多重共線性は問題となる程度ではなかった.1)個々の調整スタイル特定の調整スタイルが学習関連適応感に与える効果を検討するため,Step 2で調整スタイルを個々に独立変数とした.この場合,決定係数の増加量の有意確率は,独立変数の偏回帰係数における有意確率に等しい.表2にまとめたとおり,自尊感情以外の学習関連適応感に対して,決定係数の増加量はすべて有意であった.そのうち,学習不安以外で,無調整,外的調整そして取り入れ的調整が負,同一化的調整と内発的調整が正の偏回帰係数が認められた.それらと反対の組み合わせが,学習不安における調整スタイルと偏回帰係数表2調整スタイルを個別に独立変数とした階層的重回帰分析結果(N=206)式独立変数βR 2⊿R 2F(⊿R 2)従属変数:学習満足感(Step 1のR 2 = 0.76)1無調整-0.23 **0.820.0559.25 **2外的調整-0.23 **0.810.0555.07 **3取り入れ的調整-0.11 **0.770.018.86 **4同一化的調整0.29 **0.840.08100.23 **5内発的調整0.31 **0.860.10133.92 **従属変数:学習努力感(Step 1のR 2 = 0.83)6無調整-0.19 **0.860.0450.75 **7外的調整-0.19 **0.860.0452.58 **8取り入れ的調整-0.11 **0.840.0116.29 **9同一化的調整0.24 **0.880.0693.04 **10内発的調整0.27 **0.890.07122.92 **従属変数:学習自己効力感(Step 1のR 2 = 0.81)11無調整-0.20 **0.850.0451.75 **12外的調整-0.21 **0.850.0458.58 **13取り入れ的調整-0.14 **0.830.0223.60 **14同一化的調整0.21 **0.850.0456.84 **15内発的調整0.24 **0.860.0577.40 **従属変数:学習自己実現感(Step 1のR 2 = 0.72)16無調整-0.26 **0.780.0761.46 **17外的調整-0.24 **0.770.0650.97 **18取り入れ的調整-0.16 **0.740.0218.74 **19同一化的調整0.29 **0.800.0883.83 **20内発的調整0.32 **0.820.10113.77 **従属変数:学習不安(Step 1のR 2 = 0.85)21無調整0.17 **0.880.0345.47 **22外的調整0.20 **0.890.0469.45 **23取り入れ的調整0.10 **0.860.0112.69 **24同一化的調整-0.20 **0.890.0471.86 **25内発的調整-0.23 **0.900.05104.52 **従属変数:自尊感情(Step 1のR 2 = 0.75)26無調整0.030.750.010.8127外的調整0.050.750.011.6228取り入れ的調整-0.060.750.012.4529同一化的調整-0.010.750.010.9130内発的調整0.10 **0.760.017.52 ****p < 0.01.従属変数とした学習関連適応感のTime 1における得点を独立変数として回帰式に投入(Step 1)後,調整スタイルを個別に投入した(Step 2)結果.⊿R2はStep 2における,Step 1からのR 2増加量.? 179 ?